夢の海

――すべてうつろうその果てに――

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

日暮れの空

日暮れの空


夕陽に照らされた団地が遠く――

もう夕飯の時間だね。

夕陽に照らされた景色が懐かしく思えたら、
夏はもう終わり――


スポンサーサイト

PageTop

散歩道

散歩道


強い日差しの散歩道。
木陰だけがくっきりと影を作る。

暑い昼下がりの散歩道。
誰一人歩こうとはしないよう・・・


PageTop

夏の川辺

夏の川辺


川辺に風。
川辺に光。
川辺に夏。


PageTop

民俗的映画と世界進出

インド映画が好きです。
最初に見たのはラジニカーント主演の「ムトゥ」。
長い映画でしたが、いつのまにか最後まで見ていて、時間が経ったことに気づきませんでした。

「ボリウッド」という名称は一時期よく聞きました。
インド映画をハリウッドとかけた呼び方です。

インド人のための大量の映画は、やがて世界にも知られるようになり、海外に進出するようになりました。
コメディ的要素もあり、ドラマチックなストーリーもあり、歌と踊りが入っていて、これでもかと楽しめるのが特徴なのです。
裕福でない下層の労働者たちも、お金を握りしめて映画館に行き、スーパースターのダンスシーンでは客席も沸いて踊りだす人までいる様子が、ドキュメンタリーでも紹介されていました。

わたしたちにとっての、たくさんある娯楽のひとつでしかない映画と違って、唯一無二の娯楽な人たちが多くいたのです。

その後、インドも発展して、今やIT立国も果たしていますから、状況は変わったことでしょう。

広いインドは、言語も複数あり、映画も語圏がありました。
首都を含むヒンズー語圏の映画は、いち早く近代化していました。

サリーなどの民族衣装を着て踊るのではなく、ミニスカートやタイトなパンツで踊る女優さん。
緑の大地や、岩と砂の大地で踊るのではなく、クラブのステージみたいなところで踊るダンスシーン。

やがて他の語圏の映画も近代的になっていきました。

実は今はあまり見ていませんが、何年か前まではどんな映画があるか見ていました。

どうやら、世界に輸出される映画が増えたことで、映画の内容にも変化が訪れたようでした。

インド映画は、長い作品が当たり前です。
みんな、十二分に映画を楽しみたいのです。
2時間半は普通にかかります。

ところが、これは外国の人にとっては、長すぎます。
中には大河ドラマのような映画もありますが、「そんなに時間をかけなくても」という映画も多いです。

そこで輸出用に時間は短くなりました。
1時間半くらいに短いものが続出。

どうもこれはあくまで輸出用のようです。
国内向けに長い時間のバージョンを作って、あとは要らない部分をカットして短く国外向けにしているのではないかと思いました。
話は通じるからいいのですが、のんびりゆったりしたインド映画の世界を楽しみたいと思っても、できなくなって個人的には残念です。

逆によいこともありました。
サリーなどの民族衣装の復活です。

かっこいいノースリーブのブラウスやニット、ぴっちりしたパンツやミニスカートはかっこよく、国内の人にとっては憧れの的かもしれません。
でも外国の人にしてみたら、せっかくインド映画を見たのですから、ちょっとインド風な感じがあったほうが嬉しいです。
サリーを着たダンスも少しは入れて、魅力的にしたほうがよいです。

世界に進出しようとすると、世界標準に合わせて変えなければならないことが出てくるものです。
それはいろいろなところで感じますけど、インド映画でもつくづくとそれを感じたのでした。


PageTop

8月

8月


8月、盛夏。
頂点ということは、降りるということ。


PageTop

時代の変化とミステリードラマ

時代が進むにつれて、いろいろなものが進化していきます。
すると、どうしても変わらざるを得ないものも出てきます。

本やドラマにも影響が及ぶことは多いです。

わたしは欧米ドラマを主に見ることが多いので、日本ドラマについてはあまり分からないことも多いですが、同じような流れはあると思います。
たとえば、経済が上がり調子の頃のアメリカドラマは、キャリアウーマンが主人公で、仕事のストレスや恋の悩みや職場の仲間との出来事が描かれるドラマが多かった気がします。
リーマンショック以降は、暗いドラマが増えたり、成功者よりも堕ちた主人公が増えたりしました。
それからまた少し時が経って、癒し系の要素が入ったドラマが増えたり、明るく頑張る主人公が目につくこともありました。

そういう社会の流れに沿った内容の変化ももちろんですが、もっと即物的な(という表現が合うかどうか?)、実際的な変化もあります。

冷戦が終了したために、スパイ小説が方向転換を余儀なくされたことなどが、分かりやすい例です。
いつでも最高の敵役になってくれていた「ソ連」がなくなってしまったのですから。
苦しまぎれに日本が敵になったり、北朝鮮が敵になったりしたこともありました。
9.11以降は中東が永遠の敵役になってくれていますけれど——

技術の進歩も、ドラマに大きな影響を及ぼしています。
「CSI 科学捜査班」は、その一番最初の顕著な例ではないでしょうか。

あのドラマの舞台がラスベガスに設定されているのは、人のつながりが希薄な土地だからだという話です。
殺人事件があれば、まずは動機を探ったり、動機のある人物を家族や職場や友人から探していきます。
ラスベガスという土地は、住んでいる人は少なく、遊びに来ているその場限りの人が多いから、動機の特定がしにくい。また住宅街も、別荘ばかりでご近所づきあいなどはなく、周囲に聞き込みをしても分かることがほとんどない。
そういった土地では、事件の人間的なつながり部分から捜査しようと思ってもできないわけです。
そこで科学捜査が大きく物を言う——ドラマが面白くなるのです。

ところがこれは、名探偵たちの活躍の場をなくしました。

「名探偵モンク」は、強迫観念の強いモンクが、その障害を強みに換えて推理を展開します。
物の置き方がおかしい、前と違う、写真と違う、というような記憶力を生かしたり、他の人なら見過ごすような些細なことを、決して見逃さないモンク。

でも見ていると、「これ、この街にCSIチームがあったらすぐに解決するんじゃ?」と思うシチュエーションも出てきます。
もちろんCSIチームは面白くするために、少しばかりオーバーにもなっているでしょうし、実際以上に大活躍しているとは分かっています。
でもモンクの世界では活躍しなさすぎに見えてしまいます。

この問題は、いろいろなドラマで起こっていました。

もちろん解決策はいろいろと考えられているようで、面白いミステリードラマはまだまだ続出しています。
わざと昔の時代設定にして、探偵役の活躍を描くのもひとつの方法です。CSIなんてないわけですもんね。
視点を変えて、プロファイルで犯人を捜すFBIドラマ。このドラマにはもちろん科学捜査はあるのですが、残留物からDNAの特定ができても、犯人が他の地域に逃げてしまっていたら見つかりません。シリアルキラーたちは財産目当てとか憎悪や復讐など分かりやすい動機では殺さないので、被害者の周辺人物のDNAを調査しても犯人が特定できません。
尋問に主眼を置いたドラマ。「嘘を見抜く」のが得意な主人公が活躍する話もあったし、尋問のプロが活躍する話もありました。

そんな中で、なるほどと思ったのが「ミステリーinパラダイス」、英国のドラマです。

小さな南の島に左遷されてきたイギリスの刑事。
こういう話が普通に作られるというのは、さすが世界各地に未だに領地をたくさん持つイギリスです。

刑事は南の島ののんびりした流儀にも慣れないし、島の人たちも刑事の堅苦しさにうんざりします。——回を追うごとにお互いに親しくなっていくのですが。

刑事は神経質なところがあり、ささいなことに気づくのでそこから捜査が進展します。
これはシャーロックホームズの流れを汲む探偵にはよくある能力ですが、今はCSIチームのほうがより精度の高い捜査ができます。

ところがです。

南の小さい島にはそんなチームはありませんし、ラボもありません。
DNA検査をしたければ、隣の大きな島に証拠品を送って、何日かして結果が送られてくるのを待つしかないのです。
隣の島へは、定期便の船を利用するしかなく、船で送ってさらに船で送られてくるわけですから、日にちはなおさらかかってしまいます。
すぐには結果が出ない上、「凶器の形状をもう一度確認したい」なんて思っても、送ってしまった証拠品はいつ戻ってくるかわかりません。
この島だって、隣の島だって、のんびりした南の島時間が流れているのですから。

というわけで、一応証拠品は集めますが(裁判には必要ですし)、捜査そのものにはあまり使えません。
昔ながらの、傷口に当ててみて「うん、この凶器に間違いないだろう」なんていうのには使えるけれど、最新の科学捜査はできません。

これはうまい!と思いました。

科学捜査が登場しない理由が自然で、それが舞台である南の島の魅力とも重なっているのです。

昔ながらの推理を楽しみながら、ゆったりした南の島時間や、南の島の風景を楽しめるドラマでした。
ものすごく面白い!と思うわけではないのですが、舞台の南の島も込みでドラマの魅力になっているので、癒しとして見ています。

「癒し」とか「好みのドラマ」という以外に、「現代における本格ミステリーの道具立ての成功例」としても、注目のドラマです。


PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。